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だから楽しいんじゃない?

TravisJapanと過ごす2019年の夏


「TravisJapanにとっての夏」というのは、1年間で最も大切な時期であるとされることが多い。


アイドルのファンをするということは、そのアイドルの作る物語を見ていくことに例えられることが多いが、これはほとんど、というかほぼ全ての場合において、私たちはその物語の途中を見ることになる。
そして「その物語を見始めた時」がその人にとっての始まりとなり、それは多くの場合大切なエピソード1なのである。










さて、なぜ私が急におかしなことを言いだしたかといえば、私はTravisJapanのファンでいることに全く自信がないからである。
芸能界とは不安定な世界であって、ましてジャニーズJr.など、明日には「普通の人」になってしまう存在である。

私がTravisJapanのファンになって、2年目の夏が来た。
つまり私はTravisJapanとそのファンにとって、後に「あの夏」と称されるようになる夏の出来事を当事者として経験していないのである。

私は2年間、その季節を経験していないことを、なんとも思っていない風を装いつつも何か負い目のように感じてきた。
それはジャニーズJr.の体制の変化であったり、繰り返されるガイズ問題だったり、そういうところからくるもので、「今のTravisJapanが好き」であることは揺るがないはずなのに、何も知らない自分が辛かった。














と、「無知である」自分がこの割り切れなさの原因にあったと思ってきた。





















来たる8月8日、私はお金もないし、ジャニーズJr.全体に興味があるわけでもなく、いつも通り夏期講習もあるし、と申し込みもせず、配信も蹴った状態で、ただ流れてくるレポを見ていた。



終始何か楽しげな(?)雰囲気で進んでいたようだったし、やっぱりステージに立つTravisJapanは最高だと、レポだけ見て思うほど、この公演に対する想いは薄かった。

前半が終わり、MCになった。各グループ新たな仕事が発表されていくにつれて、なぜだか不安が募ってきた。

どこかしらのグループのデビュー発表があるとは思っていたし、どこかでそれがTravisJapanではいような気もしていた。

それでもやはり何かが怖くて、不安で、私はMCの途中でレポを見るのをやめた。
家族と他愛もない話をして、不安な気持ちをすっかり忘れて、ふとまたレポを見ると「同時デビュー」の文字。





何が起こっているのか分からなかった。

というか、分かりたくなかった。



SixTONESSnowManに対して、TravisJapanの勢いが劣っていることは、少クラでもYouTubeでも明らかだった。
しかし私はいつまでも3グループ横並びだと信じて疑わなかった。





「兄組」という括りは2018年の春を最後に無くなってしまっていたのだと、その時になってやっと自覚した。







Love-tuneの解散、退所後、私は兄組3ユニとして存在するTravisJapanをあまり好きになれていなかった。
他2グループとは圧倒的にキャリア差があって、どうしてもずっと「後輩感」が拭えなかった。








正直な話をすれば、SixTONESSnowManがデビューを決め、TravisJapanが今回デビューを逃したのは妥当であったと考える自分もいた。

それでも、私は彼らのパフォーマンスに劣るところはないと信じているし、なんなら歌も踊りも世界一だと信じている。
「私が大好きなものが、世間から認められていない」と感じて、
私が何をしたって仕方がないというのに、悔しさと不安で泣いた。





少しして、発表は該当2グループ以外にはサプライズであったと知った。

憤りが止まらなかった。
私の大好きな、誰よりも笑っていて欲しい人の悔し涙が見世物のように使われた、と思った。






しばらくしてSummer Paradise2019のTravisJapan公演が始まった。初日こそ心配で(あとセトリを把握したくて)レポを見たが、それ以降はネタバレを恐れて全くレポを見なかった。


発表から1日しか空いていないのに、レポを見る限り、初日から7人はずっと前だけを向いていた。
ブログでは度々「自分たちの足りないところ」について言及した。

足りないところを見つめ直す姿勢は必要だけど、本人たちがそれをしている今、ファンはとにかく、本人たちを認めなければならないと思ったし、認めたかった。

地獄の部活の合宿を終えた翌日、この夏最初で最後のTravisJapanのコンサートに行った。

7人揃ったTravisJapanを見るのは昨年のSummer Paradiseぶりだった。
歌って踊る七五三掛くんを見るのも一年ぶりだった。

慣れないデジチケ発券というこれまた地獄によって導かれた席は3バル最後列最下手。
メインステージは機材の死角で7割型見えず、スクリーンも半分以上見えず、バックステージに来た時以外はほとんど何も見えなかった。

それでも「楽しかった」と言って一緒に入ってくれた友人に向ける顔もなかった。




正直納得がいかなかった。なぜ一度しか入れない自分がこんな席に当たらなくてはいけないのか、3回も4回も入るうちの1回くらい、見切れでもいいのに、1分の1、でこの席なのか。

問題は己の運のなさなのに、もはや全てのことに怒りが湧いた。










東京ドームを経て、メンバーが「数字」について言及することが目に見えて増えた。
私にはあまり自由に使えるお金がないので、うちわをたくさん買ったりすることはできない。
YouTubeを回すことならできるし、
ジャニーズJr.チャンネルに参加しているユニットにとって、YouTubeの再生回数は端的に数字で評価される大きな要素となる。

家にいる間はなるべくYouTubeを回そう、
再生リストを作っておこう、
割とたくさん努力した。



しかし、いろいろなことが煮え切らない私に、また問題が出てきた。




「虎者 特報」が全く好きになれない

これは大問題である。

今1番たくさん回さなければならない動画が、全く好きになれない。
むしろ社長との間に解釈違いを起こしていることが痛いほどわかってしまう。



ふたたび「私の好きなTravisJapan」が評価されていないことへの怒りと悔しさが湧いて、
意味もなく涙が溢れた。








そんなこんなで私があまり虎者のMVに期待が持てないまま、ファンの皆様の頑張りで特報が100万回再生を達成し、Summer Paradiseが幕を閉じた。




Summer Paradiseが終わると同時に、TravisJapanと過ごす私の2019年の夏も終わった。





TravisJapanのファンと過ごす夏として、初めて私はTravisJapanに関して不安を感じ、泣き、怒った。



今でも今後のTravisJapanの活動について、私には不安しかない。
TravisJapanはずっと7人でいてくれる、と信じているけど、確信が欲しくなってしまう。













TravisJapanのファンとして、私は1番辛い夏を過ごした。

しかし、同時に何かが吹っ切れた感じがした。

私がずっと感じていた「TravisJapanのファンをする」ことに対する不安は
この夏、TravisJapanに対して激しく感情を動かしたことで気がついたら解けていった。





















私がTravisJapanのファンでいたいと思っているのは、今のTravisJapanが好きだから。TravisJapanに今笑っていて欲しいから。


それを思い出させてもらった夏になりました。






素敵な夏をありがとう。TravisJapan。